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撮影 8日目

 

かわいいだけじゃ、できません

 

リカルドと花子のある大切なシーン。秘密のロケ地へ
撮影隊は大移動。天気は、雨もよう。どうする、撮影隊?

 

撮影はとっておきの場所で、行なわれた。車ではるばる大移動。
晴れた日には虹さえかかるという、県内某所の、この美しい場所。

 

いまだ人に知られぬこの場所は、おそらくこの
「茜色の約束」の撮影でほぼ初めて、人の目に触れることになる。

けれどもあいにくの雨。一行は、晴れ間を待って、待機。
動けば足元はぬかるみ、どろどろ。そぼふる雨は体に冷たい。

 

撮影は今日で8日目。
すでに監督も役者さんも、スタッフも、連日早朝から深夜まで
撮影、撮影の繰り返し。疲れもたまるころだろう。

 

それでも誰も文句も言わず、淡々と仕事は進む。
子役の子どもたちもまた。

 

子どもたちが主役のこの映画、彼らの出番は多い。
この一週間連投で、今日の早朝からの遠征に、この空模様。

 

それでも、二人は平気な顔。
待って、演じて、撮り直す。その繰り返し。

 

リカルド役のタケシくん。
最初は、監督たちの"リカルドのイメージ"とは、まったく違っていたという。
オーディション時の絶妙なアドリブで、リカルド役を射止めた。

 

普段は無口な男の子。"純"な感じが、色濃くでている。

 

けれどもこんなときは、頼もしい。自分の役目を知っている。
「タケシはどんどん、リカルドになっていった」
クランクアップ後、だれもが彼のことを、そう言った。

 

花子役の菜々子ちゃん。同じ歳でも男の子より、女の子の方が成長がはやい。
監督の意見を最後まで、しっかり聞く。決して最後まで目をそらさない。
こんな日の撮影にも、嫌な顔ひとつ見せない。すでに小さな女優。

 

子役。かわいいだけじゃ、できません。

 

美しいこのシーン。映画をごらんになる方、、きっと「ああ、ここのことか」と
お分かりになるはずです。そのときはぜひ、
「この日、現場は大変な日だったんだよな」と、ちらりと思いだしてください。

 

彼らの姿が、いっそう輝いて見えるはずです。

(文・写真 取田智子)