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撮影 10日目

 

大和郡山のあちこちに
撮影隊出現中!

 

郡山を舞台にした映画。その名のとおり、撮影隊は市内のあち
こちに出現。お城、紺屋町、筒井周辺、駅前、銀座通り、バス停。
その他いろいろ。さて今日は?

 

紺屋町は不思議な町。道の真ん中を川が流れる。
 
そんな町角を花子ちゃんが走る。
いつものように何回もくりかえす。
 
今日はエキストラさんもいない、短いシーン。
大通りからやや外れているので、通行人も少なく、ほとんど気付く人もいない。
 
お土産やさんの、大きな金魚のぬいぐるみ。
彼だけがじっと、撮影を見つめている。
 
「ふふふ、映画が完成したら、町の人、きっとオドロクぞ。」
 
日暮れ前、子役さんたちはいったんホテルへ戻り一休み。
今日の最後の撮影シーンに備える。
 
スタッフはほとんど直行で、とある場所に設営に向う。
次の撮影は筒井町。ここにマリアとリカルドの家が出現するのだ。
 
皆の協力で黄昏の中、みるみる出来上がるリカルドの家。
ベットに、食器棚。ハンガーや、着古した服。それに、サッカーボール!
 
リカルドはやっぱりブラジル出身の少年、
ここでもスタッフの芸は細かいのだ。
 
すぐにあたりはとっぷり暮れ、撮影は暗闇のなか
スタッフの一員として交通整理を受け持つのは、若い学生たち。
 
今回、新潟の映像専門学校から派遣されている男女六人のうちの二人。
今日の当番は女性陣だ。
来る車、来る車に頭を下げ、ライトを振って本隊に合図を送る。
 
普段は学生として、映像に関するあれこれを勉強している彼女たち。
こうやって各地で、映画の撮影にボランティアとして関わって
撮影の実際を身に付けていくという。
 
親元を遠くはなれて、すでに2週間以上。プロの大人たちとの生活。
 
こうやって、交通整理をしたり、荷物を運んだり。
照明や音響、大道具に小道具。それにメイクも。
 
現場で、さまざまな洗礼を受けながら、
自分の本気と適性が、どこにあるのか探っていく。
 
交通整理係になると、部隊からはなれて、長時間ぽつんと一人で立っていることになる。
 
ライトを高く掲げ、合図を送りながら、さあ、何を考えているのか。
未来の映画人たちは、将来設計をこの暗闇のなかで
しっかり見ているように思える。
 
紺野町、筒井町、ブラジル、新潟。自分たちの過去と未来。
 
彼女たちの掲げるサーチライトがそれぞれを照らし、
光はひと筋に繋がっていく。

(文・写真 取田智子)